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執筆者の写真Takako

ちょこっとクラシック豆知識〜作曲家&演奏家の面白エピソード②パガニーニは指の関節が伸びる病気だった⁉

更新日:2021年10月6日


こんにちは。今回は悪魔とも噂された伝説のイタリア人ヴァイオリニスト兼作曲家のニコロ・パガニーニ(N.Paganini) についてのお話です。パガニーニは19世紀に生きた人物で、驚異の演奏テクニックと隅々にまで散りばめられた技巧で人々を魅了してきました。

その彼の様々な技巧が詰まった作品が、24曲からなる無伴奏ヴァイオリンのための24のカプリースOp.1です。どのカプリースも3-5分ほどの難曲ばかりなのですが、彼はその中のある曲で、最初から最後まで一弓で弾き切ったなんていうお話もあります。


ここで今回のエピソードです。

某パガニーニコンクール覇者にパガニーニカプリースのレッスンを受けた時に、「パガニーニは指の関節が伸びる異常な病気だったらしいので、普通の人間は弾けなくて当然だ」と言い放っていた!

パガニーニは指が異常に長かったので、私たちはフィンガリング(左手の指番号)を工夫して弾かないと手を壊してしまいます。

指の関節が伸びる病気なんてあるのかと思いましたが、マルファン症候群というらしいです。ヴァイオリニストにしたら指の関節が伸びるのは悪くない話だなと思いましたが、体の他の部位にも様々な症状が出る病気らしいので、やはり地道にコツコツ練習して、健康でいることが1番!と思いなおしました。

彼にまつわる様々な信じられないようなエピソードはその他にも多く後世に語り継がれています。悪魔に魂を売ったとか、熱狂的なファンがいて彼が登場し演奏を始めると、卒倒する人が続出した、あるいは演奏中に弦を高い線から順番に自ら切っていき最後は1番低いG線だけで演奏し切った、など。



また、パガニーニはヴィルトゥオーゾの作品を書いたというイメージが強いですが、本ウェブサイトにもあげたカンタービレ(Cantabile)のような美しい曲も多く書いています。カンタービレとはイタリア語で「歌うように」という意味です。パガニーニの心の中にはいつも歌があったのだと思います。私たちも歌う心を忘れずにいつも演奏したいと思います。


もう一人、偉大なヴァイオリニストのエピソードを紹介したいと思います。

19世紀に生きたウクライナ出身のソ連のヴァイオリニスト、レオニード・コーガン(Leonid Kogan)が「ヴァイオリンは恐ろしく難しい楽器である。毎日スケールを欠かさず練習しなければいけない。」と本人がドキュメンタリーで言っていた!


あんなにいとも簡単に何でも弾いてみせるコーガンが言っているという点がとても興味深いですね。陰の努力がきっと人一倍凄いものだったんだろうなと想像します。

コーガンの夫人エリザベータもヴァイオリニストで、夫婦で弾いているイザイの二台ヴァイオリンのためのソナタ( Ysaÿe: Sonata for two violins)の録音があるのですが、とても素晴らしいです。是非聴いてみてくださいね。



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