Yumiko
作曲ノート➀〜作曲を始めたきっかけ♫〜
更新日:2021年10月7日
みなさんこんにちは😊4月もいよいよ終わりに近づき、日本は新緑の美しい季節となる頃でしょうか。ハノーファーは4月に入ってからも雪が降るほど寒い日がありましたが、ようやく春らしくなり、お部屋の窓から暖かい陽の光を感じられるようになりました✨
今回はちょうど一年前のこと、私がオリジナル曲を作曲し始めるきっかけとなったことをお話ししたいと思います。
本ウェブサイトのOur Storyにて少し触れていますが、Live Music Now社団法人の奨学生となってから、コンサートでクラシック音楽だけではなく、ドイツの民謡や日本の歌、映画音楽など、様々なジャンルの名曲を演奏する機会が多くなりました。有名な曲はたいていピアノやギター、弦楽四重奏用のアレンジがあるのですが、2台ヴァイオリン用のアレンジはほとんど存在しないため、自分たちで編曲しています。今となっては当たり前のように2人で編曲していますが、それ以前は姉がメロディを弾いて私が簡単にハモったり伴奏をする程度で、本格的に編曲などしたことがなかったので、私たちにとって新しい挑戦でもありました。
LMN奨学生になってから私たちの初めてのLMNコンサートは2020年の2月末でした。春らしい曲を、というリクエストにお応えして、ドイツの春の童謡と日本の童謡の“春よこい“をプログラムに入れて、準備をしていました。
コンサート前日に原曲をもう一度聴こうとyoutubeで“春よこい“を検索して、何気なく再生した動画が童謡の“春よこい“ではなく、松任谷由実さんの“春よこい“でした。姉と顔を見合わせて、「2台ヴァイオリンで弾くなら絶対こっちの方が素敵だね!」と。曲名が同じなので既に提出していたプログラムに支障はないし、あとは自分たちの準備が間に合うかどうかだけ。時間がないのでとりあえずやってみよう、とすぐにヴァイオリンを手に2人で2台ヴァイオリン用に編曲を始めました。音を出して色々試しながらの編曲はとても楽しく、順調に進んだのですが、歌詞がないとずっと同じ曲調で飽きる、という大きな問題が出てきました。そこで、サビのメロディを使いつつ、それに合う副旋律を作って、原曲にはない中間部を作ることにしました。そうして完成させた私たちのアレンジは、今でも私たちの人気のレパートリーの一つになっています。🌸🎻

その後まもなくドイツは1回目のロックダウンが始まり、家で過ごす時間が増えたこともあり、2台ヴァイオリンの編曲に取り組みました。素敵なアレンジができるかということを考えながら、五線紙と鉛筆を前に、まずは音源から耳コピして五線紙に書き出して、ヴァイオリンという限られた音域の中で工夫できる部分を探しながら編曲を続けました。ジャンルを問わず様々な名曲を2台ヴァイオリンに編曲していく作業は、作曲において大切な曲の構成や和声の構造を勉強する良い機会にもなりました。そして、いつも誰かの曲を編曲するだけではなく、いずれは自分たちの曲を作りたいという思いが増していったのです☺️
2020年7月。福祉施設にてLMNの野外コンサートをさせていただいた時のことです。終演後、コンサートを聴いてくださった方からメッセージカードをいただきました。そのメッセージカードに書かれていた言葉がきっかけとなって生まれた曲が、私たちのオリジナル曲『Flowers of smile』*です。
次回は『Flowers of smile』についてお話しします。

* 本ウェブサイトのOur Musicにてお聴きいただけます♪